モンテッソーリ教育

高根学園理事(2009年~現在)

神奈川県横浜市で幼稚園、保育園、フリースクール形式による小学校と東京都町田市で保育園を2ヶ所運営している高根学園の理事を務めています。

◆学園ではモンテッソーリ教育法を実践しています。
◆学園は「モンテッソーリ教育研究所」を設け、「国際モンテッソーリ協会」からインストラクターの派遣を受け、モテッソーリ教育の教員資格免許が取れるコースを開設しています。

◆モンテッソーリ教育法は、イタリアのマリア・モンテッソーリによって100年以上前に開発されました。
◆欧米では私立は勿論、公立でも小中高などで取り入れられています。
◆彼女の業績は顕著で、EU統合前のイタリアリラ紙幣に肖像画が使用されていました。

◆子どもの「自発性知的探究心」「引き出す」教育法を展開しています。
◆学びたいという思いが引き出されれば、子どもはスクスクと伸びます。
◆そのため高根学園の5歳児は、世界の国々の名前を全て言え、国旗も識別できます。
◆日本ではモンテッソーリ教育は幼児の段階までしか取り入れられておらず、高根学園では3年前から小学校部門を設置しました。
◆現在はフリースクールの形式で運営しています。

◆また子どもたちが本来通うべき公立の小学校校長さんたちにも面会 し、理解を求めてきました。
◆最初は懐疑的であった県や市、校長先生も、教育内容を評価して下さり、現在フリースクールの子どもたちは、公立の小学校に籍を置きながら、高根学園に通学し、在籍校での進級と卒業が認められています。







 

「世界新教育学会」

◎2011年10月28日に開かれた世界新教育学会に岩渕が出席。
 シンポジウムの席で「モンテッソーリ教育」について発表しました。
以下がその時の内容です。


マリア・モンテッソーリが開発した教育法

・モンテッソーリ教育は、イタリア人のマリア・モンテッソーリにより開発されました。
・彼女は1870年に生まれ、1952年に81歳で死去。
・第1次世界大戦と第2次世界大戦を経験し、正に戦争の世紀を生きた女性です。
・1890年にローマ大学医学部に女性初で入学し、96年にイタリアで女性初の医学博士号を取得。
・卒業後、ローマ大学付属の精神病院で、知的障害児の治療に当たりました。

・当時、知的障害児は教育しても何の進歩もない、とされていましたが、マリア・モンテッソーリが、彼らに指先を動かす玩具を与えると、それが子供達の脳や感覚を刺激し、知的障害児であっても知能の向上が現れる、ということを実践を通してつかみました。
・このような「感覚教育」をモンテッソーリは様々な子どもに試し、次々に成果を得ました。

・彼女は再びローマ大学で哲学を学び、一流の学者たちと交流を深め、生理学、精神医学の面からも研究を広げ、多方面にわたる知識と知見から子どもを総合的に観察・分析。「モンテッソーリ教育」と呼ばれる独自の教育法を確立したのです。

・こうしてモンテッソーリは、「子どもが、誕生から大人になるまでには、発達の段階がある。
・その段階にはそれぞれ特色がある。その特色にそった教育をすれば、子ども自身がもつ潜在能力が、最大限引き出される」という見解をもつに至りました。
・こうした発想は今までにない発想で、イタリア教育界や医学界に衝撃を与えました。

・モンテッソーリは、自らの理論と教育論を現す場として、「子どもの家」を作り、理論と実践を積み重ねていきました。成果は顕著であり、モンテッソーリ教育法は世界にも広がっていき、子どもの家は世界中で作られるようになったのです。

・1909年には第1回国際モンテッソーリ教師養成コースが開かれています。
・その後、国際モンテッソーリ協会(本部はオランダ)が設立され、教育者資格取得制度が確立し、現在も受け継がれています。
・マリア・モンテッソーリが残したものは大きく、イタリアの通過がユーロに切り替わる前に流通していた1000リラ紙幣には、マリア・モンテッソーリの肖像画(表)と学習風景(裏)が描かれていたほどです。

コスミック教育

・子どもの潜在能力を最大限に引き出すモンテッソーリ教育は成果を上げ、全世界に広まりました。
・欧州は元より米国でもブームが何回か起こり、公立校でもモンテッソーリ教育の一部が導入されています。 
・近年では中国でも国を挙げてモンテッソーリ教育の導入をはかっています。
・日本ではまだ幼児教育の分野のみで展開されています。
・フリースクール(小学校)を運営しているのは高根学園と一校か二校に限られます。
・モンテッソーリ教育は奥の深い教育法です。
・特にCosmic教育は、「世界平和」や「地球環境問題」など今現在、人類が抱える問題を提起。
子どもたちが広い視野から人間の在り方を考察し洞察する方法を示しています。
・マリア・モンテッソーリが戦争の世紀を生き、自らも苦労を重ねたからかもしれません。
・愛情深く、地球の未来を切り拓けるような子どもたちの誕生を願っています。 

 

モンテッソーリ教育とは

 モンテッソーリは「教育は生命への援助」と述べています。
人間の発展段階を科学的に分析し、子どもの年齢に即した教育法を編み出しました。
0~6歳を乳幼児期、6~12歳を学童期、12~18歳を思春期とし、それぞれの特徴をつかみながら、
どういう教育法を取るべきか示しています。

≪0~6歳≫ 乳幼児期

敏感期:生まれながらに備えた能力を引き出し、自分の力で生きていく術を獲得する時期

言語の獲得     子どもはどのような言語でも獲得できる状態で生まれてくる。
       言葉の単純さや複雑さは関係なく本能的に言語を習得する。 
       →子どもにたくさん話しかける。
はっきり・正確に・敬意を持って・顔を見ながら。

秩序感     子どもは「心身の安全と調和」が取れた状態を本能的に求めている。
        安定した精神と環境により、子どもは自分の位置を確認する。
        →日常生活で、決まった時間に食事・活動・睡眠などが取れるように整える。 

運動機能の向上 一歳半位までに歩けるようになる。
        物を使って遊んだり,小さな物をつまんだり,より細やかな動きを求める。
        →手は第2の脳とも呼ばれるほど心身の発達と関係が深い。

                            →手を使う活動を増やしていく。

感覚の洗練    触覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚など5感が研ぎ澄まされてくる。
         微妙な違い、繊細さ、ニュアンス、を感じ取り認知することができる。
         →微妙さ・緻密さ・繊細さが引き出されるような遊びを与える。

社会性の学習
   3歳までに家族という愛情と血縁によるつながりを理解する。
         家族を通して基本的な社会との係わり方を観察していく。
         →夫婦や家族が互いを尊重し合う。

         →大人が礼儀、言葉遣いなど気品を伴った行動などお手本を見せる。

文化・生活様式を吸収

         自分を取り巻く環境を観察し、模倣しながら生きる力を獲得する。
         自分を取り巻く生活に参加したいという本能的な欲求を持つ。
         →「ごっこ遊び」を好む。本物を使ってできることをやらせてみる。


≪6~12歳≫学童期


認識の観点   原因と結果に興味をもつ。なぜ、どうして、いつ、と聞きたがる。
        感覚的・具体的な認識から、抽象的な認識の段階へと変化する。
        自分自身で考え、行動し、達成したいという姿勢がでる。

社会性の観点  家族以外の集団に積極的に係わるようになる。
        学校という広い社会へと入っていく。
        仲間と協力し、グループの集団活動に参加する。

道徳的観点   善悪を認識し、正義に対して鋭くなる。
        道徳観が鋭敏になる。大人や他者の行動を判断するようになる。
        安全かつ行儀のよい行動を取るようになる。

情緒的観点   周囲の現実を認識し、現実に適応する行動を取るようになる。  
        未来のことを想像し調整ができるようになる。 
        人間そのものが関心の対象となり、知識や文化の獲得を楽しむようになる。

全体の特徴

年齢に応じた教育を行う一方、全体を通してモンテッソーリ教育には以下の特徴があります。

(1)真の自由がある教育
 知的好奇心を引き出す。選択肢を与える。自問自答への鍵を与える。文化や自然への興味を深める。

(2)科学的に準備された教具(モンテッソーリが開発した教具を使用)
 推理力、想像力、抽象化を助ける教具を使う。観察・理論・実践の3本柱を重視。

(3)異年齢混合の縦割りクラス(異なる年齢の子どもでクラスを編成)
 低学年は高学年の洗練された行動から学ぶ。高学年は低学年を援助したり、責任感を備えていく。
 「個と集団」を尊重するようになる。

(4)地球市民としての人格教育(「Cosmic教育」を実施)
 「Cosmic教育」:「地球の進化の歴史」「生命の進化の歴史」などを通じ、広い宇宙の中の事象や仕組み
    について知る。この広い宇宙の一員であり、宇宙全体の中で大きな役割を自分が担っていることを知る。
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